未だに、事故時の詳しい状況は分かっていません。警察も捜査をしているとの事ですが、事故から1年近く経過した現在でも、事故が発生したプールを使用した実証的な現場検証も行われていません。

 プールは6mx2.5mという大きさです。園長は「午前中は50cmの水深であったが、事故の発生した14:00頃は(子供達がコップを使って遊ぶなどしたため)20cm程度であったと」、説明しています。しかし、減ったとする水量は4,500リットルとなり、100ccのコップ4万5,000杯に相当します。本当にこのような水量が短時間で失われるのか。

 また、特別監査では児童の異常が発見されたのは、14:00頃だとしています。しかしその時間については、ある保育士がプールから悲鳴を聞いたとする時間との間に、大きな食い違いが残っています。

 これに加えて、救急車に通報した時刻は14:03であることが分かっていますが、14:00とする異常の発見からそれまでに、①担当保育士がプールから3Fの園長室に行き報告、②園長は1Fにいる事務局長に電話連絡して(プールのある3F上の)屋上に上がるように指示、③事務局長が屋上に到着、④その後、屋上にいた保育士が1Fに行ってAEDを取りに行く、⑤AEDを屋上に持って上がる、⑥その後、屋上にいた職員が1Fにいって救急車を要請、と特別監査の報告書に記載されています。しかし、そのような動作を3分間で行うことは、実際に検証してみても極めて考えずらいものです。

 この他にも、屋上のプールにいたとしている保育士が実際にその場にいたかどうかにも疑義が残るが特別監査期限内では解明できなかったことを、京都市の監査担当者は発言しています。

 さらに、保育士が異常を初めに発見したとしていますが、これはプールに入っていた児童の証言と食い違っていますし、平成26年8月13日の事故後初めての保護者説明会で、園長は「あもう君はプールでうつ伏せで浮いているのを発見した次の瞬間に、仰向けになった」と証言しましたが、その後は(「うつ伏せで浮いている」という記載はどかからも消され)「仰向けで浮かんでいるところを発見した」という証言に変遷しています。

 そして、事故から2週間後には、園長を含む管理者2名は病気を理由に園からいなくなりました。

 以上のように、保育施設内で事故が発生した場合、内容に疑わしい点があったとしても、児童に証言能力が無いとされて、事故前後の状況説明が当事者からの一方的なものになることが、今回の事故からも明らかになりました。これに加えて、京都市の特別監査に対して、偽造書類を園が提出・作成するなど、もはや被害者には検証の術すらなくなるのです。

 この他にも 児童福祉法において市町村に保育施設の管理責任があると定められているにも関わらず、京都市は事故が民間の認可保育園であったとを理由にその責任を放棄している点や、安全管理のなされていない保育施設をなぜ、事前に行政は定期的な監査などで明らかにできなかったのか、プール事故から明らかになった問題点は多岐にわたります。これらについても、ホームページなどで発信していく予定です。